15.甲斐

【芭蕉自筆影印】
 甲斐の山中耳立よりて

 行駒の麦尓慰むやとり哉

卯月の末 庵耳帰りて 旅のつ可禮を者らす本と耳

 夏衣いま多虱をとりつくさ寸

(甲斐の山中に立よりて

 行駒の麦に慰むやどり哉

卯月の末、庵に帰りて、旅のつかれをはらすほどに

 夏衣いまだ虱をとりつくさず )

【句碑】
①万福寺
 山梨県甲州市勝沼町等々力1289

 行駒能麥仁慰む屋土里可那 (?)
(行駒の麦に慰むやどりかな)



②詠地付近になし

(夏衣いまだ虱を取り尽さず)


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