①紀行文
大井川越る日盤 終日雨降遣禮者
秋の日乃雨江戸尓指おらん大井川
ちり
馬上吟
道のへ能木槿盤馬耳く者禮介利
廿日餘の月 可す可に見えて 山の根際いとくらきに 馬上耳鞭を多禮て 数里いま多鶏鳴ならす 杜牧可早行能残夢 小夜の中山尓至りて忽(タチマチ)驚く
馬に寝て残夢月遠し茶能けふり
(大井川越る日は、終日雨降ければ
秋の日の雨江戸に指おらん大井川
ちり
馬上吟
道のべの木槿は馬にくはれけり
廿日余の月、かすかに見えて、山の根際いとくらきに、馬上に鞭をたれて、数里いまだ鶏鳴ならず。杜牧が早行の残夢、小夜の中山に至りて忽(タチマチ)驚く。
馬に寝て残夢月遠し茶のけぶり )
②「馬に寝て」自画賛
者つ可あ万梨能月可す可にみえて や万の根き(麓)盤いとくら九 こ末能蹄も堂とゝゝし遣礼者 於ちぬへき事阿末多ゝひな梨介る耳 彼数里い末多鷄鳴ならすと云遣む杜牧(トボク)可早行(早立)能残夢 さよ能中山尓て堂ち末ち驚く
馬尓寐て残夢月と越しちやの介ふ梨
(はつかあまりの月かすかにみえて、やまの根ぎ(麓)はいとくらく、こまの蹄もたどゝゝしければ、おちぬべき事あまたゝびなりけるに、彼数里いまだ鶏鳴ならずと云けむ杜牧(トボク)が早行(早立)の残夢、さよの中山にてたちまち驚く
馬にねて残夢月とをしちやのけふり)
【句碑】
①長光寺
静岡県島田市金谷新町2253
道能遍乃木槿波馬仁喰ハ禮介里
(道のべの木槿は馬に食われけり)
②金谷坂上 明治天皇御駐
島田市金谷猪土居
お茶公園高台 旧東海道石畳下り口向
馬尓寝天残夢月遠之茶能烟
(馬に寝て残夢月遠し茶の煙)
③芭蕉句碑掛川小夜鹿
静岡県島田市金谷新町2253
道能遍乃木槿波馬仁喰ハ禮介里
(道のべの木槿は馬に食われけり)
②金谷坂上 明治天皇御駐
島田市金谷猪土居
お茶公園高台 旧東海道石畳下り口向
馬尓寝天残夢月遠之茶能烟
(馬に寝て残夢月遠し茶の煙)
③芭蕉句碑掛川小夜鹿
掛川市佐夜鹿 旧東海道沿
久延寺より南西900m・白坂神社手前
④芭蕉句碑掛川日坂
掛川市日坂 旧東海道沿
久延寺より南西1500m
⑤久延寺 五葉松
掛川市佐夜鹿291 旧東海道沿
(馬に寝て残夢月遠し茶の煙)